イベントタイトル | 世界の気候訴訟最前線 3 韓国での若者の気候訴訟&日本も関わる豪ガス事業での訴訟事例 |
日時 | 2023年12月15日(金)14:00〜15:30 |
会場 | オンライン(Zoom) |
参加費 | 無料 |
開催団体 | 気候ネットワーク |
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イベント趣旨
気候ネットワークが開催する世界の気候訴訟最前線ウェビナーシリーズの第3回目は、お隣韓国での気候訴訟の事例を紹介します。
世界各国において、法律の力で気候変動問題に対応しようとする「気候(変動)訴訟」の提起が増えています。気候変動は人権を脅かす、緊急の課題であることを認め、国だけでなく企業も排出削減に取り組むべきとの判決が、各地で見られるようになってきました。気候変動は世界共通の普遍的な問題なので、日本の裁判所も、この問題にさらに踏み込むように訴えていきたいと思います。
2020年に、韓国の19人の若者が、韓国の温暖化対策が不十分と韓国の憲法裁判所に訴状を提出した事件は、韓国人権委員会から原告らの主張を支持する意見書を引き出しました。人権委員会は2023年6月に、韓国のカーボンニュートラル法(2021年)に反対する意見書を憲法裁判所に提出しています。韓国の若者たちの訴えと取組を、弁護士から紹介いただきます。
また、2022年には、オーストラリア北部に位置するティウィ諸島の伝統的所有者が住む美しい地域でのガス採掘事業(バロッサガス開発事業)に韓国が融資をしようとしていることに対し、韓国人1人と先住民3人が、この計画の中止を求めて韓国貿易保険公社と韓国輸出入銀行を訴え、事実上、計画を停止させています。韓国の弁護士から、訴訟の内容、どのように訴訟を進めて住民勝訴判決に至ったのか、若者の訴訟へのかかわり方などについて報告いただきます。
隣国韓国での世界的にも注目に値する気候変動訴訟から、私たちも学んでいきたいと思います。また、バロッサでのガス開発事業には日本も関与・出資をしており、日本の関与も見直すきっかけとなると思われます。ぜひ、ご参加ください。
プログラム(同時通訳付き)
1.イントロダクション:世界の気候訴訟における韓国の挑戦
浅岡美恵(気候ネットワーク代表・弁護士)
2.韓国における気候訴訟への若者たちの挑戦(資料)
Sejong Youn(Plan1.5 弁護士)
3.オーストラリア・バロッサガス採掘事業に対する訴訟(資料)
Jihyeon Ha(Solutions for Our Climate (SFOC) 弁護士)
4.バロッサ事件と日本の関わり(資料)
鈴木康子(気候ネットワーク)
補足資料:韓国国家人権委員会意見書(気候ネットワーク訳)
コーディネーター:浅岡美恵(気候ネットワーク代表・弁護士)
発表者プロフィール
Sejong Youn:「Plan 1.5」共同設立者、弁護士
エネルギー、産業、金融、運輸などの主要な分野において、より良く、より強力な気候政策を提唱する非営利団体「Plan 1.5」の設立者のひとりで、プログラム・ディレクターでもある。2012年から環境規制と国際関係分野で弁護士として関与し、2019年に気候変動運動に参加。現在は、Youth4Climate Actionグループの19人が韓国憲法裁判所に韓国政府と議会を訴えた訴訟の原告代理人を務める。https://www.plan15.org/aboutus
Jihyeon Ha 河智賢:弁護士
2021年からソウルを拠点とするSolutions For Our Climate(SFOC)で、オーストラリアのバロッサガス田開発事業差し止め訴
訟を含む様々な気候変動訴訟に携わってきた。SFOCに参加する前は、サウジアラムコ(サウジアラビア王国の国有石油会社)の関連会社である韓国大手石油企業S-OILで社内弁護士として勤務し、石油産業に関連する環境・エネルギー問題に取り組む。SFOCでは、訴訟チームの弁護士として、訴訟の検討や法的対応を担当。ソウル大学法科大学院卒業(法学博士)、ソウル大学法学部卒業(法学士)https://forourclimate.org/sub/team/jihyeon-ha