【プレスリリース】

G7サミットに向けて
気候・エネルギー・環境大臣会合よりもさらに野心的な合意を期待

2022年6月24日
特定非営利活動法人気候ネットワーク
代表 浅岡美恵

 2022年6月26日~28日にG7サミット(主要7カ国首脳会議)がドイツ南部のエルマウで開催される。2022年の議長国ドイツは、G7プロセスについて、Progress towards an equitable world(公平な世界へ向けた前進)を掲げ、5つの主要なテーマ(1. Sustainable planet、2. Economic stability and transformation、3. Healthy lives、4. Investment in a better future、5. Stronger together)を挙げている。
このうち、1.Sustainable Planetにおいて、議長国ドイツは気候、環境、生物多様性の保護、世界的なエネルギー転換の加速、開かれた協力的な「気候クラブ」の設立などを目指すとしている。気候変動問題はG7プロセスで議論する重要な課題の一つとして位置づけられ、気候、エネルギー、環境問題が大臣会合において議論されてきた。

 5月26~27日の日本を含むG7気候・エネルギー・環境大臣会合で合意されたコミュニケでは、2035年までに電力部門の大部分(predominantly)を脱炭素化すること、国内の「排出削減対策がとられていない(unabated)」石炭火力を段階的に廃止する具体的かつタイムリーな処置を実施すること、限定的な状況を除き世界における化石燃料エネルギー部門への新たな直接的公的支援を2022年末までに終了することなどが盛り込まれた。
一方、2030年までの実施が求められている石炭火力発電の廃止については、本コミュニケでは具体的な目標年が設定されなかった。日本は電力部門の脱炭素化について「大部分(predominantly)」を「50%以上」とし、石炭火力発電所における水素・アンモニア混焼を「abated」とするなど、独自の解釈を主張している。

 気候変動による気象災害などの悪影響が世界各地で見られ、脆弱な人々へ大きな損害を与えているなか、地球温暖化を1.5℃未満に抑制するため、2030年までに温室効果ガス排出を半減させる対策を加速させていく必要がある。
来るG7サミットにおいては、さらに意欲的なG7合意を期待する。特に、石炭火力発電の廃止時期が明記されるべきである。また、エネルギー安全保障の文脈においても、これまでの大臣会合においてクリーンなエネルギーへの移行と省エネルギーが重要な要素と位置づけられており、G7サミットにおいてさらに具体的な行動を加速させる議論が期待される。
日本は2023年の議長国として、気候変動対策に強いコミットメントを示し、2030年までの脱石炭、2035年までの電力脱炭素化を国内政策に反映する方針を示すべきである。間違っても、G7における野心的な合意形成の足を引っ張るような対応をとるべきではない。

参考)G7 Presidency Programme(G7ウェブサイト)
https://www.g7germany.de/g7-en/g7-summit/g7-presidency-programme

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【プレスリリース】G7サミットに向けて―気候・エネルギー・環境大臣会合よりもさらに野心的な合意を期待(2022年6月24日)

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