ワルシャワ会議に期待されること
CAN Annual Policy Document: "Warsaw: on the Road to Paris", Executive Summary
会議場通信Kiko
温暖化問題の国際交渉の状況を伝えるための会期内、会場からの通信です。
COP19/CMP9通信 ワルシャワ No.1(2013/11/13)
COP19/CMP9通信 ワルシャワ No.2(2013/11/18)
COP19の結果
気候ネットワーク声明「COP19 2015年合意に向けて一歩を踏み出す 日本に問われる中長期削減目標と政策」(2013/11/23)
気候ネットワーク「ワルシャワ会議(COP19)結果速報」(PDF)(2013/11/23)
気候ネットワーク「ワルシャワ会議(COP19/CMP9)の結果と評価」(PDF)(2013/12/18)
※過去の資料はリンク切れとなっています。詳しく知りたい方は事務局までご連絡ください。
日本政府、2020年までの温暖化対策の新目標(暫定)を発表
2013年11月15日、日本政府は新たな2020年までの温暖化対策の暫定目標「2005年比で3.8%削減」を発表しました(政府の資料は、次より閲覧・ダウンロードできます)。
「COP19に向けた温室効果ガス削減目標について(環境省)」(PDF)
これに対する様々な反応をまとめました。
気候ネットワークによる対応
声明「日本の新中期目標 これでは「野心的」とは言えない~2020年に1990年比3.1%増加(05年比3.8%減)目標~」(2013/11/15)
日本政府の新目標に対して、気候ネットワークが発表した声明です。日本の温暖化対策の後退を懸念し、批判しています。
参考資料「原発停止は、日本の弱い目標を正当化する理由にはならない」(PDF)(2013/11/15)
東日本大震災にともなって起こった東京電力福島第一原子力発電所事故をうけ、全国の原発が停止し、化石燃料消費が増加し、2011年・2012年のCO2 排出は増えています。しかし、そのことは、日本の2020年目標を大幅に弱めることを正当化する理由にはなりません。その根拠について説明したペーパーです。
このペーパーの英語版は次から閲覧・ダウンロードできます。
Nuclear shut-down does not justify Japan’s weak target(PDF) (15th Nov. 2013)
※過去の資料はリンク切れとなっています。詳しく知りたい方は事務局までご連絡ください。
他の日本のNGOによる反応
日本のNGO5団体による共同声明「日本政府は、2020年増加目標を撤回し、野心的な目標の再提出を!」(PDF)
グリーンピース・ジャパンの声明「温室効果ガス“増加“目標、2020年までに『2005年比3.8%減』は受け入れられない」
地球環境と大気汚染を考える全国市民会議(CASA)の声明「2020年25%削減目標を維持し、増加目標の撤回を! 」(PDF)
WWFジャパン声明「日本の新目標発表 COP19の交渉に水を差す懸念」
eシフト(脱原発・新しいエネルギー政策を実現する会)声明「原発ゼロと温暖化対策をトレードオフにしてはならない」
国際NGOなどによる反応
- CAN Internationalによる記者会見「日本とオーストラリアの発表に対する市民社会の反応」
日本の新目標の発表に対し、これを批判する記者会見・アクション(特別化石賞など)の様子です。記者会見には気候ネットワーク理事の平田がスピーカーとして登壇しています。気候変動枠組条約事務局のウェブサイトより動画でご覧いただけます(英語のみ)。 - CAN Internationalによる「本日の化石賞(Fossil of the Day Award)」
日々の交渉について、最も後ろ向きで交渉の足を引っ張った国に贈られる「本日の化石賞」。日本の新目標の発表に対しては、化石賞の「特別賞」も贈られました。 - 科学者のNGO"Climate Action Tracker"による日本政府の新目標に対する分析
日本の新目標が世界の排出ギャップを広げること、原発停止は理由にはならないことをデータに基づいて分析・指摘しています。
各国政府の反応
日本の新目標に対し、各国からも懸念の声があがっています。公式に名指しで声明が出されるのは異例のことです。また、非公式な二国間交渉や交渉会議でも日本の新目標のことを明示的、あるいは暗示的に批判する発言が相次いでいます。
- イギリスによる日本の新目標に対する声明(英語)(2013/11/15)
イギリスのエネルギー・気候変動省の大臣より、日本の新しい目標には「深く失望した」との声明が出されました。 - 小島嶼国連合(AOSIS)による日本の新目標に対する声明(英語)(2013/11/15)
気候変動の影響に最も脆弱とされる、途上国の小さな島国44カ国のグループであるAOSISより、「気温上昇を1.5-2℃に抑制しようと世界が努力している中、大幅に後退するような発表があったことに大きな懸念(extreamly concerned)」との声明が出されました。