気候ネットワークが参加する国連交渉会議(COP等)と、会議での気候ネットワークの活動について紹介します。
温暖化防止の国連会議 “COP”
これまで、国連の場で温暖化防止の国際的なルールをつくるための交渉が20年以上にわたって続けられています。1992年、地球温暖化に対処するために国連気候変動枠組条約(UNFCCC)が採択されました。この条約に基づいて「気候変動枠組条約締約国会議(Conference of the Parties:COP(コップ)」が開催されています。
気候ネットワークは同条約のもと、オブザーバー(傍聴者)としてCOPに参加することが正式に認められています。
COPにおける気候ネットワークの活動
気候ネットワークでは、地球温暖化防止京都会議(COP3)以降、全てのCOPにスタッフやメンバーが参加し、会議を傍聴しています。国内外のNGOと協力して、複雑になっていく国際交渉について継続的に監視、分析、提言などの活動をしてきました。現在では、気候ネットワークは日本を代表する温暖化防止NGOの1つとして世界で認識されるようになりました。
会議場通信”Kiko”
会議期間中、国際会議の現場より、交渉内容や日本政府の交渉姿勢、環境NGOのメッセージを盛り込んだ「会議場通信”Kiko”」を発行しています。”Kiko”は、会議場の政府代表へのロビーツールであると同時に、国内の議員・メディア・企業に交渉のポイントをタイムリーに伝えるものです。
各国政府への働きかけ
会議期間中、国内外のNGOと協力して、日本政府を中心に、各国政府代表団との対話を行っています。環境NGOの視点から政府に意見を伝えることで、合意に向けて交渉を前進させることをめざしています。また、必要に応じて、政府にプレッシャーをかけるためのアクションをすることもあります。
メディア記者への情報提供
国際交渉の動向、日本政府の交渉姿勢、環境NGOのメッセージなどについて、COPに参加しているメディア記者に情報提供を行っています。COP会場で記者会見を開き、国内外のメディアに向けてメッセージを情報発信することもあります。
会議の結果のまとめと評価
国際会議の結果や日本政府の交渉姿勢についてまとめ、評価を行っています。会議後にペーパーとしてまとめて発表したり、国内環境NGOと協力してCOP報告会を開催したりすることで、交渉の現状と課題について発信しています。
これまでの国連気候変動会議
気候ネットワークが参加してきたCOPなどの会議です。
開催時期 | 会議名 | 開催地 | |
2023年 | 11月~12月 | ドバイ会議(COP28/CMP18/CMA5) | アラブ首長国連邦・ドバイ |
2022年 | 11月 | シャルム・エル・シェイク会議(COP27/CMP17/CMA4) | エジプト・シャルム・エル・シェイク |
2021年 | 10〜11月 | グラスゴー会議(COP26/CMP16/CMA3) | イギリス・グラスゴー |
2019年 | 12月 | マドリード会議(COP25/CMP15/CMA2) | スペイン・マドリード |
2018年 | 12月 | カトヴィツェ会議(COP24/CMP14/CMA1-3) | ポーランド・カトヴィツェ |
2018年 | 9月 | SB48-2・APA1-6 バンコク会議 | タイ・バンコク |
2018年 | 4〜5月 | SB48・APA1-5 ボン会議 | ドイツ・ボン |
2017年 | 11月 | COP23/ CMP13 / CMA1-2 ボン会議 | ドイツ・ボン |
2017年 | 5月 | SB46・APA1-3 ボン会議 | ドイツ・ボン |
2016年 | 11月 | COP22/ CMP12 / CMA1 マラケシュ会議 | モロッコ・マラケシュ |
2015年 | 11-12月 | パリ会議(COP21/CMP11) | フランス・パリ |
2015年 | 10月 | ボン会議(ADP2-11) | ドイツ・ボン |
2015年 | 8-9月 | ボン会議(ADP2-10) | ドイツ・ボン |
2015年 | 6月 | ボン会議(SB42・ADP2-9) | ドイツ・ボン |
2015年 | 2月 | ジュネーヴ会議(ADP2-8) | スイス・ジュネーヴ |
2014年 | 12月 | リマ会議(COP20/CMP10) | ペルー・リマ |
2014年 | 10月 | ボン会議(ADP2-6) | ドイツ・ボン |
2014年 | 6月 | ボン会議(SB40・ADP2-5) | ドイツ・ボン |
2013年 | 11月 | ワルシャワ会議(COP19/CMP9) | ポーランド・ワルシャワ |
2013年 | 6月 | ボン会議(SB38・ADP2-2) | ドイツ・ボン |
2012年 | 11月 | ドーハ会議(COP18/CMP8) | カタール・ドーハ |
2012年 | 8~9月 | バンコク会議(AWG) | タイ・バンコク |
2011年 | 11~12月 | ダーバン会議(COP17/CMP7) | 南アフリカ・ダーバン |
2011年 | 6月 | ボン会議(SB34・AWG) | ドイツ・ボン |
2010年 | 11~12月 | カンクン会議(COP16/CMP6) | メキシコ・カンクン |
2010年 | 10月 | 天津会議(AWG) | 中国・天津 |
2010年 | 5~6月 | ボン会議(SB32・AWG) | ドイツ・ボン |
2009年 | 12月 | コペンハーゲン会議(COP15/CMP5) | デンマーク・コペンハーゲン |
2009年 | 11月 | バルセロナ会議(AWG) | スペイン・バルセロナ |
2009年 | 9~10月 | バンコク会議(AWG) | タイ・バンコク |
2009年 | 6月 | ボン会議(SB30・AWG) | ドイツ・ボン |
2009年 | 3~4月 | ボン会議(AWG) | ドイツ・ボン |
2008年 | 12月 | ポズナニ会議(COP14/CMP4) | ポーランド・ポズナニ |
2008年 | 8月 | アクラ会議(AWG) | ガーナ・アクラ |
2008年 | 6月 | ボン会議(SB28・AWG) | ドイツ・ボン |
2008年 | 3月 | バンコク会議(AWG) | タイ・バンコク |
2007年 | 12月 | バリ会議(COP13/CMP3) | インドネシア・バリ |
2006年 | 11月 | ナイロビ会議(COP12/CMP2) | ケニア・ナイロビ |
2005年 | 12月 | モントリオール会議(COP11/CMP1) | カナダ・モントリオール |
2004年 | 12月 | ブエノスアイレス会議(COP10) | アルゼンチン・ブエノスアイレス |
2003年 | 12月 | ミラノ会議(COP9) | イタリア・ミラノ |
2002年 | 10~11月 | ニューデリー会議(COP8) | インド・ニューデリー |
2001年 | 10~11月 | マラケシュ会議(COP7) | モロッコ・マラケシュ |
2000年 | 7月 | ボン会議(COP6bis) | ドイツ・ボン |
2000年 | 11月 | ハーグ会議(COP6) | オランダ・ハーグ |
2000年 | 9月 | リヨン会議(SB13) | フランス・リヨン |
2000年 | 6月 | ボン会議(SB12) | ドイツ・ボン |
1999年 | 10~11月 | ボン会議(COP5) | ドイツ・ボン |
1998年 | 11月 | ブエノスアイレス会議(COP4) | アルゼンチン・ブエノスアイレス |
1997年 | 12月 | 京都会議(COP3) | 日本・京都 |