2015年10月19日~23日まで、ドイツのボンにて、国連気候変動交渉会議が開催されました。2015年11月30日から2週間の日程でフランスのパリで開催される国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)では、2020年以降の温暖化対策の国際枠組みが新たに合意されることになっています。今回のボン会議は、COP21に向けた、最後の準備会合の位置づけです。
会合中に各国からなされた提案をもとに新たなテキストがとりまとめられ、それがCOP21パリ会議へ送られることになりました。
会議場通信Kiko
温暖化問題の国際交渉の状況を伝えるための会期内、会場からの通信です。
ADP2-11通信 No.1(2015/10/21)
- COP21 パリ会議の準備会合、始まる~交渉が大詰めに? パリ合意には何が必要か
- 2020 年以降の温暖化対策の国別目標案、そして2030 年への道筋 (10/19 eco 抄訳)
- 石炭:気候変動問題の新しい解決策? (10/19 eco 抄訳)
- 日本の石炭政策は、G7 でワースト1
- 日本の温室効果ガス排出の半分は、たった132 事業所から
ADP2-11通信 No.2(2015/10/23)
- 国連気候変動交渉の会場から世界に広がる「ストップ石炭!」
- COP21事前交渉、最終日~ボンからパリへつながる?・
つなげる?~ - パリ合意の成功に向けて湧き上がる、さまざまなイニシアティブ
- 日本政府への10の宿題【期限:パリ会議前まで】
- なぜ、わざわざNGO締め出しを?-
日本政府が引き起こした波紋 - オブザーバー締め出しのおかげで、交渉が大躍進!(10/22 eco抄訳)
ボン会議の現場の話題
E3G、日本の石炭政策を、主要先進国中「ワースト1」と評価(2015/10/21)
10月21日にボン会議の会場で開かれた記者会見で、英国のNGO"E3G"が先進7か国(G7)の石炭対策を評価する報告書を発表しました。
この報告書は、CO2を多量に排出する石炭火力発電への対策として(1)石炭火力発電のリスク、(2)既存の石炭火力の閉鎖、(3)国外の石炭火力への資金援助という3項目で評価付けを行っています。
日本は全項目で「最悪」をマークしました。「石炭の段階的廃止を目指す他の参加国とは対照的に、石炭に執着し、孤立している」と批判されています。
E3Gによる記者会見
記者会見の録画映像は、国連気候変動枠組条約のウェブサイトより視聴可能です(下の画像クリックで国連のウェブページが開きます)。
石炭事業への資金支援を批判する"ストップ!石炭"アクション(2015/10/22)
10月22日の朝、米NGO「オイル・チェンジ・インターナショナル」をはじめとする各国のNGOは、共同で"STOP COAL FINANCE"(石炭プロジェクトへの資金支援を止める)というアクションを行いました。先進国や中国が脱石炭の流れにある中で、日本国内では約50もの石炭火力発電所新設計画があると同時に、海外の石炭火力発電所事業に公的資金をつかって支援しています(その規模、世界第1位!)。
アクション"STOP COAL FINANCE"の動画
*ボン会議開催期間中、最新情報を随時このページにてアップしていきます。