本日6月13日、気候ネットワーク、グリーンピース・ジャパン、FoE Japanの三団体は、東京都の環境確保条例改正案に関して以下の共同声明「東京都太陽光発電設備設置義務化案について」を東京都の各党に送付しました。
東京都議会自由民主党 御中
都民ファーストの会 東京都議団 御中
都議会公明党 御中
日本共産党東京都議会議員団 御中
東京都議会立憲民主党 御中
東京みらい 御中
東京維新の会 御中
地域政党 自由を守る会 御中
グリーンな東京 御中
都議会生活者ネットワーク 御中
東京都太陽光発電設備設置義務化案について
国際環境NGO グリーンピース・ジャパン
国際環境NGO FoE Japan
NPO法人気候ネットワーク
2022年6月13日
東京都がハウスメーカーへの新築への太陽光発電設置義務化を含む条例案へのパブリックコメントを実施しています。
わたしたちは気候危機回避に取り組む環境保護NGOとして、ハウスメーカーへの太陽光発電設置義務化の実現を強く望んでいます。激甚化する台風、熱波など気候危機はわたしたちの暮らしを日々脅かしています。また、ウクライナ危機は化石燃料に依存する社会の脆弱さを浮き彫りにしました。破局的な気候危機を回避し、安定的にエネルギーを確保するためには、省エネルギー・エネルギー利用の効率化をすすめ、使うエネルギーを再生可能エネルギー100%にする必要があります。
東京都は、2050年までのカーボンニュートラル、2030年までのカーボンハーフを目指しています。二酸化炭素排出全体の約3分の1は建築物由来であり、今回の東京都のハウスメーカーへの太陽光発電設置義務化策は、カーボンハーフ達成のための重要な施策です。また、本施策は、気候変動対策として大きな効果が見込まれるだけでなく、地域工務店の質の向上、ビジネス機会拡大の可能性、そして住まい手にとっては毎月の電気料金の軽減になるだけでなく、このエネルギー危機の局面で、自らがエネルギーを生産するという社会貢献ともなります。
義務の対象者は、年間2万㎡以上の建物を建築する大手事業者(東京都によれば50社程度)です。全ての建物に一律に設置を求めるものではなく、義務対象の事業者がどの建物に設置するかは、日照条件や住宅購入者の意向なども考慮して決めることができます。
すでに海外では、アメリカやEUで太陽光発電設置義務化例がありますが、日本ではこれが最初の一例となります。だからこそ、確実な実現が必要です。
今回のハウスメーカーへの新築への太陽光発電設備義務化を実現させ、さらに戸建てを新たに建設できる都民のみならず、賃貸入居者や、既存の住宅に住まう都民に対しても、太陽光発電設備設置の恩恵を受けることができるよう、さらなる太陽光発電設置拡大策の検討を求めます。
声明PDF
参考
・都民の健康と安全を確保する環境に関する条例(環境確保条例)の改正について(中間のまとめ)
・都民の健康と安全を確保する環境に関する条例(環境確保条例)の改正について(中間のまとめ)【概要】