気候ネットワークは2024年10月7日、ポジションペーパー「ガス火力の1000万kW新設計画は廃止すべき~第7次エネ基で脱火力に道筋を~」を発行しました。

本ペーパーは今後の日本の電力部門の脱炭素化を実現するために避けることのできないLNG 火力のフェーズアウトに向けて、現状の課題を整理し、提言するものです。

これまでの日本の電力部門の脱炭素化についての議論では、LNG火力はより排出係数が高く、相対的な排出量も多い石炭火力の影に隠れる形で表立って議論されることが少なく、政府は再エネの調整力として新増設を促してきました。その結果、2013 年以降に新たに運転を開始したLNG 火力発電所の発電容量は約2,400 万kWに上ります。そして政府の長期脱炭素電源オークションを通じた調達によって、約1,000 万kWのLNG火力発電所が新設される見込みです。これらのLNG 火力を利用し続けることは、1.5℃目標と整合しないことは明らかです。

第7次エネルギー基本計画の策定は、1.5℃目標と整合させたエネルギー政策を図る最後の機会です。本ペーパーの発行により、日本が機会を逃すこと無く、早期に既存のLNG 火力をフェーズアウトすることを見据えたエネルギー政策へと転換することを強く求めていきます。

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【ポジションペーパー】ガス火力の1000万kW新設計画は廃止すべき:第7次エネ基で脱火力に道筋を(PDF)(2024年10月発行/A4判/14ページ)

参考

合成メタンはグリーンウォッシュ:1.5°C目標に整合せず、ふくらむ国民負担(PDF)

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