気候ネットワークは、2019年2月21日、小規模石炭火力計画に関するレポート「小規模石炭火力発電計画19基のうち10基が運転開始条例 アセスは一定の歯止めとなるも、バイオマス化を加速」を発表いたしました。

気候ネットワークが把握した2012年以降の国内石炭火力発電所新設計画50基のうち、環境影響評価法の対象となる11.25万kW未満のいわゆる「小規模石炭火力発電所」の計画は19基ありました[1]。この度、これら19基の計画がどのような状況にあるのか改めて調べたところ、すでに10基もの計画が運転を開始していることがわかりました。またそれ以外は、3基が建設中、2基が計画停止、4基は石炭を燃料とすることを止め、バイオマス100%に燃料転換する方向で検討していることも明らかになりました。

稼働している10基の火力発電所のうち、地方自治体による条例アセスメントがなかった地域の計画はすべて含まれ、そのすべてが環境省の推奨する「自主アセス[2]」を実施した形跡もなく、住民への十分な説明もないままに稼働していたことになります。一方、中止となった4つの計画および2つの停止案件は、すべて条例アセスメントが実施されているものであり、石炭火力に対しては条例アセスによる一定の歯止めがかかったこともわかりました。

詳細はレポート本文をご参照ください。

[1] 石炭発電所ウォッチ https://sekitan.jp/plant-map/ja/v/table_ja

[2]「小規模火力発電等の望ましい自主的な環境アセスメント実務集」の公表について https://www.env.go.jp/press/103770.html

レポート(PDF)

小規模石炭火力計画に関するレポート「小規模石炭火力発電計画19基のうち10基が運転開始 条例アセスは一定の歯止めとなるも、バイオマス化を加速」
2019年2月発行 A4版 4p

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