2011年9月8日

「脱原発の複数シナリオ」試算を発表
~脱原発の前倒しと温室効果ガス25%削減は両立可能~?

特定非営利活動法人気候ネットワーク 代表 浅岡美恵

気候ネットワークは本日、「”3つの25”は達成可能だ 追加試算(2)脱原発の複数シナリオ」を発表した。

この追加試算は、既出のペーパー「”3つの25”は達成可能だ」において、気候変動防止のための温室効果ガスの削減と、再生可能エネルギー導入と、省エネの3つを同時達成できると示したものを土台に、新たに、原子力発電の廃止のスピードを早めた2つのケースについて検討を行ったものである。

既出のペーパーでは、危険な原発はすぐに止めつつ、原発を40年で廃炉にしていくことを想定していた。今回追加した2つのケースでは、原発を運転開始30年で廃炉にする場合と、2020年に全廃している場合を想定し、それぞれの2020年時点での温室効果ガス削減との両立の可能性を検討している。いずれのケースでも、発電所における低炭素の燃料転換、発電効率の向上や、再生可能エネルギー導入をより一層進めることによって、脱原発を前倒しすることと2020年温室効果ガス25%削減は可能であることが示された。さらに、それぞれのケースで想定している対策の実現可能性についての検討も行っている。

なお、現在、原発が次々に定期点検に入り、再稼働しないままの状況となっている。こうした現状を踏まえ、2020年全廃に至る道すじについては、次のペーパーにて検討を行うこととしている。

以上

発表資料

プレスリリース本文(PDF:525KB)

ペーパー『追加試算(2)脱原発の複数シナリオ』(PDF:715KB

 

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