2022年6月21日

第26回参議院議員選挙
各党選挙公約の気候変動・エネルギー政策に関する分析

気候ネットワーク

 

 第26回参議院議員総選挙が、2022年6月22日に公示され、7月10日に投開票となる。気候ネットワークでは、この選挙に先立ち、政党の選挙公約(マニフェスト・政策)をもとに、各政党の地球温暖化対策に関連した政策を評価分析した。

 

◆地球温暖化・気候変動問題に関する政策の全体の傾向と各党の方向性

 昨年10月、第6次エネルギー基本計画や温暖化対策計画等の改定が行われ、日本の温室効果ガスの削減目標は2030年46%~50%削減、2050年実質排出ゼロ(カーボンニュートラル)とされた。また2030年電源構成は、再生可能エネルギー36~38%、原子力20~22%、LNG火力20%、石炭火力19%、石油火力2%、水素・アンモニア1%としている。これに対して気候ネットワークは、昨年のグラスゴーでのCOP26で合意された「1.5℃目標」に整合する削減経路として、2030年目標はさらなる深堀りが必要であること、2030年までの石炭火力全廃が不可欠であると示している。この選挙でも、「1.5℃目標」に整合するような削減経路を目指した政策が掲げられているかが争点だと言える。

 また、2050年にカーボンニュートラルを目指すという方向性は日本の基本路線となりつつあるが、その手段として水素・アンモニア・CCUS (二酸化炭素回収・有効利用・貯留)といった革新的技術や原子力に依存するものかどうかがもうひとつの争点である。今回の選挙では、昨年の衆議院議員選挙の時と同様に、マニフェスト(政党公約)を2030年の温室効果ガス削減目標の設定、脱石炭火力発電の方向性、再生可能エネルギーの導入と野心的目標の設定、脱原発の実現の4つの点から評価するとともに、火力発電における水素・アンモニアの混焼、CCUSの導入に対する姿勢を加え、総合的に評価し、総合得点を出した。

 その結果、日本共産党と社会民主党が20点となった。続いてれいわ新選組が16点、立憲民主党が9点となった。また、国民民主党2点、公明党1点、日本維新の会1点、自由民主党―1点という結果になった。

注)この分析は気候変動対策・政策に関して評価するものであり、特定の政党・候補者を応援したり支持したりするものではありません。

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【プレスリリース】第26回参議院議員選挙 各党選挙公約の気候変動・エネルギー政策に関する分析

参考

第25回参議院議員選挙 各党選挙公約の気候変動・エネルギー政策に関する分析(2019年7月4日)

第49回衆議院議員選挙 各党選挙公約の気候変動エネルギー政策に関する分析(2021年10月20)

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