2026年8月20日、福岡県大牟田市にある「三池石炭火力発電所」を更新(リプレース)し水素専焼火力とする計画について、環境影響評価の方法書の縦覧が開始されました。気候ネットワークはこの計画に対して、以下の通り意見書を提出します。
(仮称)有明H2パワー発電所建設計画に係る環境影響評価方法書の縦覧について:https://www.cefhh.com/assessment.html(10月3日(土)まで郵送にて意見募集、当日消印有効)
計画の要約

- 石炭火力発電所2号機をリプレースし、水素専焼(14.99万kW)とするもの。
- 水素は区域外から調達した低炭素電力を用いて隣接の水素製造機で製造・利用する計画。
- 2032年に水素専焼により運転開始。徐々にグリーン水素化し、2040年にはグリーン水素率20~50%を目指す。残りはグレー水素となる。
- 本発電所は、長期脱炭素電源オークションにて落札済み。
以下は、今回提出した意見です。
ロードマップ変更に対する懸念とグリーン水素専焼への迅速な転換要求
本発電所は、長期脱炭素電源オークションで2度落札しており、その前後で計画が変更されています。貴社が提出した脱炭素ロードマップによれば、2024年11月まではグリーン水素による水素専焼を計画していたところ、2025年11月のロードマップでは2040年にグリーン水素20~50%となっており、残り80%~50%はグレー水素に依存するという計画になっています。本方法書p.2-11に「区域外から調達した低炭素電力」を利用するとありますが、この計画が環境に適合するかどうかはこの電力次第です。国際エネルギー機関(IEA)によれば天然ガスから製造されるグレー水素のCI値は10~12 kg-CO2/kg-H2であり、政府の定める「低炭素水素」の3~3.5倍も高い数値となっています。
気候変動対策の面から見て、運転開始からのグリーン水素専焼をあきらめてしまったのは極めて残念です。
当発電所が落札した2025年度の長期脱炭素電源オークションでは、水素専焼の上限価格は795,735 円/kW/年という莫大な額であり、当発電所にはほかの電源と比べて多大な支援がついていることが推察されます。社会的負担の大きさを考えても、この価値に見合った脱炭素効果が見られなくてはなりません。一刻も早くグリーン水素の専焼へと転換するよう求めます。
そのうえで、なぜ初めからグリーン水素専焼にできないのか、またグレー水素を混ぜることでどの程度温室効果ガスの排出量があるのか示していただくようお願いいたします。
またここで使用される予定のグレー水素は、すべて系統電力を使って国内で製造した水素なのか、天然ガスを使って製造し国外から輸入した水素も含むのか、明確にしていただくよう求めます。
お問い合わせ
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