【プレスリリース】

日米首脳会談を受けた気候ネットワーク声明

1.5℃の明確化を歓迎、それに沿う50%以上の2030年削減目標を政治決定すべき

 

2021年4月19日

特定非営利活動法人気候ネットワーク

代表 浅岡美恵

 

16日に開催された日米首脳会談では、両国のパートナーシップとして、競争力やコロナ対策とともに、気候変動についても焦点を当てることが確認され、「野心、脱炭素化及びクリーンエネルギーに関する日米気候パートナーシップ」*が合意された。

日米両国首脳が、脱炭素化に向けてリーダーシップを発揮する意欲を示したことを歓迎する。今週22日にバイデン大統領が主催する気候サミットを控えた今回の会談では、具体的な目標や政策のコミットメントは行われていないが、パートナーシップは、2つの点において重要な意味がある。

一つは、1.5℃までに気温上昇を制限する努力と、2050年温室効果ガス排出実質ゼロに向けて、2030年までに確固たる気候変動行動を取ることを明確に示したことである。パリ協定の1.5?2度目標のうち、世界は1.5℃を目指すために2050年ネットゼロの動きを加速させている。今回、両首脳が、1.5℃を目指すことを明確にしたことは、すなわち、2030年までの短期の温室効果ガス大幅削減をすることにコミットしたことを意味する。

もう一つは、公的国際金融について、2050年ネットゼロと2030年までの大幅削減と整合させ、高炭素な投資から離れるよう促進することを盛り込んだことである。気候変動抑止の道筋に整合させるためには、石炭火力輸出について、検討中の案件も含めて直ちに完全にやめることのみならず、他の化石燃料関連事業も見直しが迫られる。化石燃料起源の水素やアンモニア製造もまた、高炭素の投資に含まれよう。これらの抜本見直しを進める政治的決意をこれから具体化することが求められる。

1.5℃に整合する2030年度目標は「2013年度比60%以上削減」とされ、報道で伝えられる45%削減の水準ではまだ不足する。来たる22日のバイデンサミットで、日本政府は、この日米パートナーシップ合意を基礎に、2030年度までの温室効果ガス排出削減目標を、2013年度比60%以上削減、少なくとも50%以上削減を政治目標として表明するべきである。また、その削減を実現する上で不可避な、2030年の石炭火力フェーズアウト、及び高炭素投資を制限することにもコミットするべきである。

 

*「野心、脱炭素化及びクリーンエネルギーに関する日米気候パートナーシップ(仮訳)」
https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/100177787.pdf

 

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日米首脳会談を受けた気候ネットワーク声明 1.5℃の明確化を歓迎、それに沿う50%以上の2030年削減目標を政治決定すべき(2021年4月19日)

関連情報

環境NGOとも連名で共同声明を発出しています。

【NGO共同声明】日米首脳会談の公的支援2050年までのネットゼロ目標を歓迎 ~進行中の石炭火力2案件からの撤退が必要?(PDF)

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