2011年5月27日

原子力 「推進」 or 「反対」? 国会議員の選挙時の立場

気候ネットワーク

東日本大震災での原発事故を受けて、日本の原子力政策やエネルギー政策の方向転換が迫られています。このたび、気候ネットワークとFoE Japanは、現職国会議員が直近の選挙の際に原子力政策を推進する立場か反対する立場だったかをまとめ公表しました。

これは、2008年8月から2011年3月まで実施した「気候保護法」を求めるMAKE the RULE キャンペーンの期間中、2009年8月の衆議院議員選挙、2010年7月の参議院議員選挙において、候補者に対するアンケートを行い、回答があった人の中から当選者の分を抽出したものです。当時、有権者が投票する際の判断に使ってもらうために5つの質問とそれに対する回答をWEBにて公開していましたが、今回は原子力に対しての質問に対する回答のみをピックアップして選挙区ごとにまとめています。

原発政策に対しては、日本共産党と社民党は政党として反対の立場を示していました。民主党は政党としては温暖化対策として原発を推進する方針を示しながらも、候補者の間では賛否が分かれ、推進に疑問を抱いていた候補者も少なからずいました。現在、閣僚である枝野幸男官房長官、海江田万里経済産業大臣も原発推進には「疑問を抱いている」と回答しています。

●衆議院議員(2009年8月31日)    アンケート回答者のうちの議員数  201人      (内訳:反対=25人 賛成=78人 疑問を持っている=62人          判断できない=30人 無回答=6人)  (参照) 衆議院議員選挙エコチェックサイト: http://www.maketherule.jp/dr5/eco-check

●参議院議員(2010年7月11日)    アンケート回答者のうちの議員数  53人      (内訳:反対=7人 賛成=25人 疑問を持っている=15人          判断できない=1人 無回答=5人)  (参照) 参議院議員選挙エコチェックサイト: http://www.maketherule.jp/dr5/ecocheck2

今後の「エネルギー基本計画」の見直しにあたっては、エネルギー需要を抑える省エネルギーと再生可能エネルギーの推進を主軸とし、原発や化石燃料依存から脱却する計画へと大きく舵切りすることが期待されます。原発政策に対して自らの選挙区から選出された国会議員の立場を市民がチェックし、はたらきかけるツールにしてもらえたらと考えています。

 

発表資料