キリバス共和国は太平洋のど真ん中、赤道と日付変更線の交わる地域にある島国であり、21世紀を最も早く迎えた国、またミクロネシア東端の豊かな文化を伝える唄踊りの大変美しい島国でもあります。日本との関係では、太平洋戦争において日米の激戦が行われ、大きな犠牲をもたらして日本軍が敗退した「マキン・タラワの玉砕」の島としても知られています。
近年では、島々の平均海抜がわずか2 メートル前後、幅はなんと数百メートルしかなく、気候変動等の影響によって海水の水位が年々上がる等により、存亡の危機にある国として、隣国ツバルとともに知られるようになりました。
キリバス共和国に帰化した日本人第1 号にしてキリバス共和国名誉領事・日本キリバス協会代表理事であるケンタロ・オノさんは、キリバスにおける気候変動・地球温暖化が引き起こす人的側面の問題に関する講演活動を日本内外で精力的に行っています。
片や、スペースオルタでも何度か東アジアの端に花飾りのように連なる花綵列島の歌を歌わせていただいているアンチャン・プロジェクトにとって、キリバスはその唄心を最初に教えてくれた大切な国でした。縁あって2017 年7 月にケンタロさんの講演を聞く機会を得たアンチャンが、広く一般の方々に大変美しいキリバスを中心とする太平洋島嶼国の環境問題への理解を深めていただくことを目的として、ケンタロさんのユーモアも交えたトークと、珍しいキリバスの歌のライブを企画いたしました。
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