2011年1月31日
ルームエアコンのJIS検討委員会に意見書を提出
~適正な性能評価と客観的検証を組み入れる大胆なJIS改革を~
ヒートポンプ問題連絡会
本日1月31日、気候ネットワークなど環境団体や消費者団体など11団体で構成するヒートポンプ問題連絡会は、現在ルームエアコンのJIS改正に向けて作業をしている「第2回ルームエアコンJIS検討特別委員会(日本電気工業会主催)」において、JIS改正にあたってのヒアリングに出席し、意見書を提出した。 ルームエアコンについては昨年、エアコンメーカーが、いわゆる“爆風モード”とよばれる測定を行い、カタログ表示をかさ上げしていたことが問題になったが、この問題に対して各メーカーは「JIS規格に則って測定していた」と自らを正当化している。そのため、今回のJIS改正では、適正な性能評価と客観的検証を組み入れる大規模なJIS改革が求められている。 ヒートポンプ問題連絡会からは以下のようなJIS改正のポイントを指摘したところ、今回の委員会では、概ね同じ方向性をもって検討を進めるということであった。連絡会としては、引き続き本件を社会にアピールするとともに、適正な改正が行われることを強く期待するものである。 報道各社におかれては、JIS改正の重要性をふまえ、報道のご協力をお願いします。
ヒートポンプ問題連絡会で提出したJIS改正のポイント
①性能試験方法について
- 性能測定条件に冷房時は適切な除湿の割合を、暖房時には吹き出し口の温度の下限を決めて追加し、騒音測定を加えること。
- 運転能力における定格許容限度を設けず消費電力や冷暖房能力などすべての表示値は保障値表示とすること。(現状では表示の86%性能で許容
②APFと冷暖房使用期間の設定等について
- ルームエアコンの実際の使用状況をふまえ冷暖房期間を見直すこと。
- 試験点を定格能力と中間能力だけではなく増やすこと。
- 実際の使用状況に近い試験を行うこと。
- 断続運転に伴う建物負荷を配慮すること。
- 地域ごとの実態を反映させた評価に変え、表示にも反映すること。
③冷媒フロン問題について
- フロンの放出が起きない製品規格(室内機側のバルブの取り付けなど)とすること。
- 冷媒の種類や量だけではなく、その温室効果についても表示すること(カタログも)。
④試験方法等の透明性・客観性の確保について
- 試験方法は原則公開し、第三者機関による客観的性能試験とすること。(再掲)
- JIS規格に則った測定の情報はすべて公開し、検証可能なものとすること。
- 試験対象機器の選定方法についても、無作為となるような方法を記載すること。
プレスリリース本文(印刷用)ならびに提出した意見書は以下のPDFファイルをご参照下さい。
以上
発表資料
ヒートポンプ問題連絡会(気候ネットワーク事務局内)
〒102-0083 東京都千代田区麹町2-7-3半蔵門ウッドフィールド2F
TEL 03-3263-9210、FAX 03-3263-9463
E-Mail: momoi@www.kikonet.org (@を半角に直してお送りください)
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