春ですね。京都も桜が咲き始めています(朝6時くらいに哲学の道に行くと落ち着いたきれいな空気の中で満開の桜を楽しむことができますよ)。

電力自由化から1年 電力会社切り替えは300万件以上に

2017年4月1日で、電力小売全面自由化の開始から1年がたちました。現在は、一般家庭でも、たくさん電力会社の中から自分の好きな電力会社を選べます。すでに切り替え件数は約311万件になっているそう。

「電力自由化が始まったことは知ってるけど、様子見していた」という方も多いと思います。しかし、もう1年がたって、電力会社の選択肢も増えてきました。まだ切り替えてない人は、この「春、新生活」なタイミングで、ぜひ切り替えを検討してみてください!

参考記事:電力会社、まだ変えてないの?~乗り換えをおすすめする5つの理由~

電力会社を切り替えてみた~個人的体験談~

電力会社の切り替えについて、私の個人的な体験を少しだけ紹介します。

とにもかくにも、脱・関西電力

関西電力管内に住む私は、電力自由化が始まった後、まずはとにかく「関西電力以外にしよう」と思いました

関西電力は「温暖化対策のため」と言ってリスキーな原子力発電の再稼働や新増設・リプレースを進めようとする一方、全国各地にCO2排出量が莫大な石炭火力発電所をたくさん造っています。脱原発業界でも、温暖化対策業界でも、最も評判の悪い電力会社です。

(ちなみに、原発利用率がゼロだった2014年、日本のCO2排出は前年比減少しています。原発がなくてもCO2は減らせることが日本でも証明されています)

1年前の選択肢は限られていた~大阪ガスは避ける~

しかし、自由化直後の関西は東京と比べると、実際に切り替えることのできる電力会社の選択肢も多くありませんでした。

まわりには大阪ガスに変えた人もいましたが、大阪ガスは山口県愛知県で石炭火力発電所計画をもっていて環境によろしくないのでやめました(もはや「大阪ガス株式会社」というよりも「大阪ガス石炭株式会社」ですね。ガス会社って「ガスはクリーンなエネルギー」って宣伝してきたんじゃなかったっけ?)。関西電力よりはましですけどね。

大阪ガスに、「石炭発電はやめて」とお願いするアクションも呼びかけられています。

とりあえずLooopでんきにしたけれど

そこで、とりあえず、自然エネルギー中心の電力会社を応援するパワーシフト・キャンペーンで紹介されており、全国をカバーしている、「Looopでんき」に切り替えました。Looopでんきの料金支払い方法はクレジットカード。ウェブサイトで簡単に申込みができるのて手続きが楽ちんでした。

しかし、再エネ比率が26%程度にとどまりますし、同社のメガソーラー事業で問題になっている例もあります。また、料金が完全従量制なのも、わかりやすいのはいいんですが、省エネという観点からは不満でした(電力消費量が多いところの方が割高になる料金制度の方が望ましい)。

そういうわけで、他にいいところがあれば再度乗り換えようと思っていました。

2回目の乗り換えは、生活クラブエナジーに

そこで昨年末、Looopでんきから、生協系の電力会社である「生活クラブエナジー」に乗り換えました。生活クラブエナジーの再エネ比率はなかなか高いです(例えば、2016年11月の関西電力エリアは、バイオマスと太陽光でほぼ100%が再エネとのこと)。

生活クラブエナジーは、2016年4月1日時点ではまだ関西で契約受付が始まっていませんでした。その後、秋頃から供給開始という話を聞いて、わざわざ(というと言葉が悪いですね。笑)生活クラブ生協の組合員になって、生活クラブエナジーに切り替えたというところです。

他にもっと良いところがあれば、さらなる乗り換えを検討しようと思います。

携帯電話の会社を選ぶように、電力会社を選ぶ時代

「すでに2回電力会社を切り替えた」という話をすると驚かれることがありますが、切り替えそれ自体はそんな特別なことじゃありません。みなさんが持ってる携帯電話の会社も、ブランドイメージや料金プラン、サービスを見て選んでるわけですよね。

原発や化石燃料の火力発電は、発電の社会・環境の影響は甚大です(やり方によっては再エネもまずい例があります)。「自然生態系や地域経済に寄り添い、貢献するような自然エネルギー中心の電力会社を選びたい」というマインドをもつ人が増え、「自分自身で電力会社を選ぶ」時代になったのです。

この春、新生活のはじまりとともに、パワーシフトを!

2017年、春の新生活のタイミングで、自然エネルギー中心の電力会社に切り替えるパワーシフトに、ぜひチャレンジしてみてください。簡単過ぎて拍子抜けすると思いますよ!

「どこの電力会社にしたらいいかわからない」という人は、「パワーシフト」のウェブサイトを参考にしてみてください。

参考:パワーシフト デンキを選べば社会が変わる!

この記事を書いた人

気候ネットワーク
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気候ネットワークに所属されていた方々、インターンの方々が執筆者となっております。