こんにちは!
京都事務所でインターンをしています、大同です。
今回はブログリレー第2弾ということで、インターンに参加したきっかけや印象に残っている活動についてお伝えしたいと思います。
ボランティアからインターン生に
今回はSOMPO環境財団のCSOラーニング制度を利用して、インターンを行ってきました。もともと、ボランティアとして気候ネットワークの活動に参加しており、もっと現場のことを知りたい、そして知るだけではなくて行動に移してみたいと思い、インターンをしようか迷っていました。そんな時、気候ネットワークからCSOラーニング制度を紹介する1通のメールが届きました。そして、そのメールを見た瞬間に申し込みをしました(笑)こういう時の勢いは誰にも負けない気がします...!
というのも、私自身はじめはエネルギー問題に関心があったのですが、高校生の時にこの問題は気候変動と大きく関わっているということを知りました。その時に日本は脱化石燃料から程遠いこと、そして、日本で暮らす人の6割以上が「気候変動対策は生活を脅かすものである」と考えていることに衝撃を受けました。この事実を知ったことが、今もこの問題に関わっている一番の理由かもしれません。
「生活が楽しく豊かになって、かつ脱炭素が達成できる日本にならなくては!!」と思った私は、地元のNPO法人によるユースチームや気候マーチに参加してきました。そこでは、若い年代が様々に声をあげていることを身をもって知ることができましたが、では日本が国としてどう動いているのか、さらには世界はどう動いているのかということも知りたいと思うようになりました。気候ネットワークでインターンをして、これらを学ぶことができたと思います。
市民・地域共同発電所全国フォーラムの企画・運営をやってみて
11月に京都で行われた、市民・地域共同発電所全国フォーラム2023の第4部を「再エネ普及に向けた多様な担い手づくり」というテーマのもと、インターン生が中心となって企画することになりました。
みなさんは「エネルギーの担い手」と聞くと、どのような形を思い浮かべますか?もちろん、電力会社や技術開発もそのひとつです。しかしそれだけではなく、導入をサポートする・再エネを知ってもらうという観点で、教育・地域活性化などから取り組むことでも、再エネ導入や脱炭素に向けて関わることができます。 実際に当日は、全国から様々な活動をされている方が参加・登壇され、みなさんすごくいきいきと話されていることがとても印象に残っています。また、前回の大友さんのブログにもありましたが、「日常で話題にあがりにくいこと」を共通の話題として当たり前のように話せる環境を作ることの大切さも感じました。
そして4年前、右も左も分からず「地元で開催されているから」というだけで興味本位に参加した高校生1年生の時から4年。まさか企画者として登壇していると誰が思ったでしょうか...! そういった意味でも印象に残る活動となりました。
学生気候会議を見て
先ほどのフォーラムで登壇してくださった龍谷大学学生気候会議OC’sの方とお話しているうちに、「学生気候会議見に来ませんか?」とお声がけいただき、気が付けばとんとん拍子で参加させていただくことになりました。このようなご縁がこの1年はたくさんありました!
龍谷大学で行われている「学生気候会議」とは、気候危機の解決へ向けて龍谷大学の学生らが話し合い、大学に向けて提言を作成する学生中心のイベントです(詳しくはこちら:https://www.ryukoku.ac.jp/nc/news/entry-13824.html)。運営をしているのは、学生団体のOC’sです。会議と名がつくので重々しいイメージもありますが、実際は学部・学科・学年を超えて和気あいあいと、大学や地域をより良くするためのアイデアを出し合っていました。
会議では、気候変動やお題となる地域に関する講義の時間もあり、あまり詳しくない人でも壁を感じずに議論できる点が、特徴でもあるように思いました。また、あえて「脱炭素」「気候変動対策」という言葉を一番に出さず、「自分たちが暮らしたい大学・街はどんなところか」という観点から考えていたことが、印象に残っています。「暮らしやすい街になった結果、脱炭素も達成できる」 ことが実際に考えられる機会を、京都でも増やしたいと思わせていただいた時間となりました。
この気候市民会議、みなさんのお住まいの地域でも行われているかもしれません。一度検索してみてください!様々な立場の人が集まるからこそ盛り上がると思います!
COP28オンラインに参加して
11月30日〜12月13日にUAEで行われたCOP28にオンラインで参加しました。
今年はパリ協定の長期目標達成に向け、5年ごとに世界全体の進捗を評価する仕組みであるグローバルストックテイク(GST)の成果物の採択が行われるということや、脱化石燃料に向けた動きが注目されていました。
COPの存在はずっと知っていましたが、今回実際の会議やアクションを見て、多くの刺激を受けました。
たとえば、開幕初日から「損失と損害基金」に対する合意が決定し、UAEやドイツ、日本などが資金拠出を表明しました。ちょうどこの会議を見ていたのですが、まさか初日からこんなに大々的に決まるとは思っておらず、とても驚きました。
しかし今回、各交渉会議以上に印象に残っているのが、NPOやユース、先住民族の人々が中心となって行っていた会見です。気候変動により災害が増えれば、住む場所を失ったり、作物が育たず食料が得られなくなったり、さらにはこれらによる健康や命の問題など、その影響は地域に住む人々にふりかかります。こうした話題は日頃の報道等で触れていましたが、実際に被害に直面している方から会見で話を聞くというのは、今までになく心に刺さるものがありました。また、ユースが本気で訴えているスピーチやアクションと、難航する会議を交互に見ていると、国際交渉の難しさを感じました。さらに、日本では首相が現地に行ったにも関わらず、ほとんどニュースに流れてこなかったことにも、日本と海外の意識の違いを考えさせられました。
オンラインでCOPに参加して、正直ここまで気候変動のことに改めて危機感を持つことになるとは思っていませんでした。やはり、調べる・結果だけ知るということと、実際に見聞きするということは大きく違うようです。COPに限った話ではありませんが、「なんとなく気になる」というぐらいでも、一度参加してみる・実際に話を聞いてみるだけで、他人事から自分事に考えられるようになるのだと感じました。
最後に
このほかにも、両手では数えきれないほどの活動をさせていただきました。
地域規模で小さな変化を起こしていくことも、世界規模で大きな決定を進めていくこともどちらも重要なことだと改めて感じました。色々なことを考えさせられた8ヵ月でしたが、どの活動も挑戦しがいのあるものばかりでした。
しかし実際に色々と知ったことで、もっと知りたい・やりたいことも出てきています。さて、それらをどう実現するかということが次の目標となりそうです。
最後までお読みいただきありがとうございました!
この記事を書いた人
- 気候ネットワークに所属されていた方々、インターンの方々が執筆者となっております。
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