東京事務所の田口です。
「JBIC(国際協力銀行)の石炭融資にNO!」プロジェクトのキックオフから、4ヶ月が経ちました。海外NGOや市民団体と協力しながら、日本政府やJBICに石炭事業への融資停止をもとめる活動を続けています。
JBICは日本企業が海外で事業を行うときに融資をする輸出信用機関(ECA)です。組織形態はさまざまであるものの、ECAは各国にあります。
2007年~2013年の間に、OECD諸国はECAを通じて、石炭事業へ320億米ドル以上も融資しました。今日(6月16日)から開かれるOECD会議では、ECAを通した海外の石炭事業への融資について話し合われる予定です。
これに先立つ6月11日、シエラクラブ、WWFなどを中心に、OECD諸国に石炭への融資をやめるようにもとめるツイッター・アクションが行われました。日本では気候ネットワークやWWFジャパン、FoE Japanなどが参加しました。
ソーシャルアクションで、気候変動対策をもとめよう
私はカナダで生まれ育ちました。世界の人からみると、日本人は平和を好む傾向があります。だから、無用な争いや対立を避けることが少なくありません。
以前、私の日本人の友達が「外国人はデモが好き」と言っていましたが、そうではありません。
「なにもしなければ、なにも変わらない」と私は答えました。
つまり、考えていることや望んでいることを表現しないと、不満や意見はないと見なされ、何も改善しないのです。
幸いにも、ソーシャルアクションはデモに限りません。AVAAZやChange.orgのサイトでは、オンラインで請願書に賛同することができます。ほかにも、パブリックコメント、ツイッター等のソーシャルメディアを通じて、誰にでも声をあげることができます。
いま、ソーシャルメディアは、社会に対する意思を伝えることができる貴重なツールです。
例えば2年前、化石燃料への公的助成金をやめさせようと、NGO団体350.orgがツイッター・アクションを始めました。
このキャンペーンはロバート・レッドフォードなどのハリウッドスター達や政治家にも取り上げられて、約1秒ごとにツイートされました。
そして、なんとこのアクションによって、リオ+20地球サミットでこの問題が議題にあがるにいたったのです。
私たちが行ったツイッター・アクションでも、FoE, 350.orgをはじめとする世界中のNGOなどが、各国でのアクション開始から48時間に600回以上もツイートしました。
日本では、このアクションのおかげか、ツイッター・アクションの日(11日)の「JBIC(国際協力銀行)の石炭融資にNO!」プロジェクトの訪問者数は平均より(3月~5月データ)約11倍に増えました。
このような平和的なアクションによって、社会の問題を広め、ムーブメントを起こすことができます。
1億3千万人の日本人が、真剣に考え、力を合わせれば、石炭融資は止められるはずです!
この記事を書いた人
- 気候ネットワークに所属されていた方々、インターンの方々が執筆者となっております。
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