はじめまして、立命館大学に通うインターン生の早川友浩です。アメリカ留学から帰ってきて早々、気候ネットワークのインターンに参加しています。今年の夏は、「学びの夏」になりそうです。

8月21日に行われたボランティアの集い

インターンの活動が始まって早々、学生ボランティアやインターン生の“自主性”と環境問題に取り組む“姿勢”に気持ちが高鳴りました。以前からあることは知っていた勉強会やボランティアの集いですが、その場に実際に参加することでレベルの高さを、身を持って感じました。それは、「話の内容」と「目標に到達するまでの段取り設定」です。では、具体的にどういうことでしょうか。私が感じたことをまとめていきます。 

知っていますか!?電力自由化という言葉!

私は、知りませんでした。来年度2016年4月から、電力会社を選べるようになります。実は大口契約は既に自由化されていて、複数の供給会社から選ぶことができるようになっています。一方、私たちが結んでいる小口契約といわれるもの(家庭や小規模な事業所)は、特定の電力会社としか契約できない状態でした。しかし、いよいよ2016年4月から小口契約も、電力を購入する電力会社を選べるようになります!

今回、ボランティアの集いのテーマはこの「電力自由化」についてです。日頃、コンセントにプラグを差したまま、何気なく使う電気…これについていろいろと考えたことはありますか?「今月の電気代、、、」と料金のことを考えることはあるかもしれませんが、どこから、どんな方法で作られた電気が供給されているかを考えたことがある人は少ないと思います。

電力自由化はなぜ行われるのか

 なぜ、電力自由化が進められることになったのでしょうか?今回、発表してくれたボランティアの負野さんのまとめによると、そのポイントは主に3つがあるそうです。(1)安定供給の確保、(2)電気料金の抑制、(3)消費者の選択肢と関連事業の拡大です。

私たちには、どのようなメリットがあるのでしょうか?まず、小売部門も自由化することでライフスタイルにあったプランが提供され、選べるようになります。また、その発電方法についても知った上で選ぶことができます。例えば、原子力ではなく自然エネルギーを中心としたエネルギー会社を選ぶことができるようになり、自然エネルギー社会の実現を私たちが選ぶことで、後押しすることができるようになります。そして気になる価格の面では、企業同士の競争による価格の抑制などのメリットがあると考えられているとのことです。メリットとして挙げられていた安定供給については、公平且つ公正なルールのもとに競争が行われるべきだという話し合いが展開されました。

その反面デメリットも存在することが分かりました。安定供給がメリットで挙げられていましたが、場合によってはそれが難しくなり、大規模な停電が起こることも考えられます。他にも、新規参入した電力会社が市場原理によって淘汰され電力会社が寡占状態となれば、電気料金の値上がりも考えられます。

来年度2016年からは、電力自由化に制度として自動的に移行するため、デメリットを知っていても意味が無いと思うかもしれませんが、デメリットを知っておくことで、いざとなった時に早急に判断や行動ができると思います。

これからは、自分が使う電気について、どこから電気を受け取っているのか、どのような発電方法をしているのかなど、何も知らない状態ではいけないと思いました。少しでも意識を持ち、エネルギーや電力について考えていくことが必要だと思います。

目標は12月の環境フェスティバルでのブース出展!

 なぜ、電力自由化について勉強していたのか。その先には、今年度2015年度12月に開催される環境フェスティバルでのブース出展があります。そこでは、電力自由化を少しでも多くの人に知ってもらい、イメージを持ってもらうための企画を考えています。これは、気候ネットワークのボランティアによる企画で、既におおまかなイメージはできつつありますが、これから約4ヶ月の準備期間に、調べ、学び、議論し作りあげていきます。フェスティバルのブースに来られた方にしっかりと説明が出来るように、これからも頑張って勉強会などを通じて学び、深めていきたいと思います。みなさんぜひ、気候ネットワークボランティアの企画を応援して下さい。よろしくお願いします!

ボランティアの学生が考えたブースに是非お越しください!

読んでくださった閲覧者の皆さまに深くお礼申し上げます。今年度2015年の12月に開催される環境フェスティバルでのブース出展がありますと書きましたが、是非お越しください。電力自由化について真剣に考え、市民の方々に少しでも身近に感じてもらうために出すブースです。原子力発電の問題や新エネルギーによる発電など、「電力」の問題・動向は現在の日本だけでなく世界で考えるべき事柄となっています。電力自由化に移行した際は、市民の方々が自分のライフスタイルに合った電力プランを選択できる、偏った知識だけでなく多くの情報から自分の考える正しい選択肢を導き出すことが求められます。その後押し、きっかけとなる私達のブースに来て頂ければ幸いです。お待ちしております。

この記事を書いた人

気候ネットワーク
気候ネットワーク
気候ネットワークに所属されていた方々、インターンの方々が執筆者となっております。