みなさん。はじめまして。

京都事務所のインターンをさせて頂いています、鈴木悠です。

現在、京都大学の大学院で「公共政策」という社会の様々な問題を誰が、どのように解決できるのかということを研究しています。これからどうぞよろしくお願いします!!

「IPCC第5次報告書 報告会『あきまへん、地球温暖化』@京都

 6月26日に京都で「IPCC第5次報告書 報告会『あきまへん、地球温暖化』」が開催されました。

この報告会では、国立環境研究所の肱岡靖明さんと京都地方気象台の新井眞さんのお二方から講演を頂きました。

肱岡さんは、IPCC第5次報告書の執筆者の一人として、最新のIPCCでは何が議論され、温暖化によって日本にどのような影響が生じ、どうやって温暖化対策をすればよいのかについてお話いただき、新井さんには、気象台で観測されたデータを用いて温暖化によって京都市の年平均気温、降水量、さくらの開花時期などにどのような影響が出始めているのか、という私達の生活に密着したお話をして頂きました。

 お二人に共通していたことは、「温暖化は将来のことではない」ということを改めて強調していたことでした。温暖化の影響で、日本では50年間で紅葉日が15日以上遅れている、1990年以降に高温となる年が頻出している(2010年の夏の平均気温は過去113年間で最高を記録!)、京都でも冬日が10年間で7.3日も減少しているとの報告がありました。

どうすればいいのか・・・?若者は・・・?

すでに影響が出始めている温暖化現象にどのような対策をとることができるのか。

肱岡さんは、「緩和策」と「適応策」の2つが必要と言います。

「緩和策」は、温室効果ガスの排出自体を削減する方法で、家庭では節電をしたり、家電製品を省エネ製品に買い替えたり、屋根に太陽光パネルを設置したりする、などがあげられます。また、温室効果ガスの吸収源強化(森林を増やすことなど)も緩和策のひとつです。

「適応策」は、すでに発生してきている温暖化の影響に対して、社会がどのように適応できるのということを考えることです。具体的には、温暖化による海面上昇のために防波堤を建て替えたり、気温が上昇した環境でも農作物が生産できるように品種改良をしたりする方法があります。

報告会にはたくさんの方にご参加いただきましたが、大学生などの「若者」は少なかったように見受けられました。地球温暖化という今だけでなく、僕達の子ども、孫などの「未来世代」に影響がでる現象に、社会の若者がどのように責任を果たせるのかということを改めて考えていかなければならないと感じました。

この記事を書いた人

気候ネットワーク
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気候ネットワークに所属されていた方々、インターンの方々が執筆者となっております。