こんにちは。京都事務所の近藤です。

若い世代が中心になって、パブリックコメントを書こう!

6月24日、パブリックコメントを出そうというイベントが、ボランティアやインターン生が中心となり開催されました。将来世代の方がより影響を受けることになる温暖化・エネルギー問題は特に若い世代にとって重要な問題です。しかし、将来の方向性を決定するにあたり、若い世代の声は届きにくいというのが現状です。そこで、気候ネットワークのボランティア・インターンが中心になって今回のイベントを企画しました。今回で4回目を迎える「エネヤン」の企画ですが、今回は温暖化やエネルギーに関心のある学生や若手の社会人の方々を中心に12名の参加がありました。

パブリックコメントって?

政府や行政が政策や規則などを作るときには、広く意見を集めるためにパブリックコメントが行政手続法によって定められています。しかし、注目を集める案件にはたくさんの意見が集まるようにはなってきましたが、一般的には認知度は低いのが現状かと思います。特に学生や若い世代の中には、そうした機会が設けられており、自分たちの意見を言える場があることを知らずに過ぎていくことも多いか思います。そこで今回、政府が募集していた「長期エネルギー需給見通し(案)」と「日本の約束草案(政府原案)」について考え、パブリックコメントを書くことにしました。

気候ネットワーク精鋭!?インターンによる解説で理解を深める

今回の企画を考えてくれたのは、気候変動やエネルギーについて、大学やインターンシップを通して学んでいるメンバーです。津田くんがエネルギーミックスを、井上くんが約束草案を担当してくれました。

まず、インターンの2人によるエネルギーミックスと温暖化対策についての解説を聞いた後、2つのテーマに別れてディスカッションを行い、パブリックコメントを書きます。続いて、テーマをスイッチし、両方のテーマについてディスカッション、パブリックコメントを書くという流れで実施しました。

参加者の中には、エネルギーや温暖化についての関心はあるが、「それほど自信を持って意見を書いたことはない。」、「今まであまり考える機会がなかった。」という人もいらっしゃいましたが、そうした不安や疑問点を和らげることができるよう、丁寧に説明していくことを心がけました。

ディスカッションを通して、自分の考えを持とう

ディスカッションは最初に解説を行った津田くんと井上くんが、それぞれ工夫したワークを作り、グループの中心になってディスカッションを進めてくれました。

エネルギーミックスのワークでは、津田くんから、エネルギーの作り方を考える上で重視するポイントとして安全性、自給率、安定性、温暖化対策、コストの5つの視点が提供されました。参加者はまず個人でどのポイントを重視するのかについて順位付けを行い、その後、グループで共有しました。みんなの意見を聞いてみると、安全性を重視する人が多かったのですが、それ以下は人により異なり、議論が盛り上がりました。

約束草案のワークでは、井上くんから、「2030年度に13年度比26%削減(1990年比18%削減)」という日本政府の原案の発表を受けて、国際社会がどのように反応したのかということを、海外の政治家やメディア、NGOなどの意見を広く収集し、紹介してくれました。参加者は、日本のエネルギー・温暖化対策が世界からどのようにみられているのかを理解し、印象に残ったことを共有しました。なかでも、「基準年を1990年ではなく、排出量の多かった2013年としている点」や「2050年の長期目標80%削減との整合性」などのポイントは、日本の温暖化対策がどうあるべきかを考える上で重要な視点になりました。

それぞれのワークでは、初めてパブコメを書く人のことを考えて、分かりやすく、書きやすい工夫をしました。しかし、2時間の企画ではもっと議論したいことがあったのではないでしょうか。これをきっかけに、参加者はエネルギーや温暖化への関心を高めてくれたのではないかと思います。

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インターン、ボランティアとして一緒に活動しませんか?

気候ネットワークでは、学生から社会人、シニア世代の方まで、たくさんのインターンやボランティアが活動を支えてくれています。みなさん、ご自身の興味関心や得意分野を活かしてご活躍いただいています。随時募集していますので、お気軽にお問い合わせください。

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気候ネットワークに所属されていた方々、インターンの方々が執筆者となっております。