こんにちは。酒井芳乃です。4月から気候ネットワーク東京事務所のインターン生になりました。早速、5月16・17日にディファ有明で行われた、LUSH LIVE TOKYOに参加してきました。LUSH LIVE TOKYOは、日本のみならず、アジア各国のラッシュのショップマネージャーを対象にした社内向けのミーティングです。気候ネットワークは、LUSHが人・動物・自然環境が持続可能に共存できる社会の実現を目指して行っている企業活動のパートナーとして、今回、石炭火力発電所計画についてのブースを出展しました。
次世代を担うショップマネージャー
まず、私が驚いたことは、ショップマネージャーの方々が、環境についてすごく関心が高いことです。会場には私たちの他にも様々なブースがありました(瀬戸内海の汚染について、福島の放射線について、LGBTの差別について…等)が、ショップマネージャーの皆さんは、真剣な眼差しで私たちの主張を聞いてくださり、しっかりと問題意識を持った上で自らの意見を聞かせてくれました。
今、たくさんの石炭火力発電所が新たに計画されていること、石炭火力発電の健康被害や環境汚染について、事実を知っている若い世代は多くありません。私も最近までその一人でした。
しかし、若いからこそ、その世代の持つ吸収力や発信力で、環境への関心を伝染させていくことができると思います。若い世代のお客様と接する機会の多い、LUSHのショップマネージャーの方々が、このように環境に関心を寄せてくれていることは、これから若い世代が環境に関心を寄せるきっかけになると思いました。
LUSHの取り組み
- プラスチック
みなさんは、LUSHの商品が入れられている黒いプラスチック容器が何からつくられているか知っていますか?実はあの容器は、PETボトルの蓋をリサイクルしてつくられているそうです。新しいプラスチックを使う方がコストはかからないそうですが、LUSHは使用済みの容器回収も行い、それをまた新しい容器につくりかえて持続可能なリサイクルに努めています。
また、プラスチックの個包装をなるべく使わないように工夫しているというお話も聞きました。たしかに、LUSHのお店でバスボムが包まれずに売っているのをよく見かけますよね。
鳥などは、海などにプラスチックのごみをエサと勘違いして食べてしまい、死んでしまうそうです。また、プラスチック自体が環境ホルモンでもあります。
環境ホルモン…生体にホルモン作用を起こしたり、逆にホルモン作用を阻害する化学物質
海に捨てられたプラスチックの量が、近い将来海に生息している魚の量を超えるという研究予想があり、LUSHはプラスチックの削減に力を入れています。
また、通常、化粧品などに使われているラメ。これも細かいプラスチックであるそうで、海にこのラメが流れ出すと、プランクトンなどがこれを食べて体に溜め込んでしまいます。LUSHでは天然由来の海藻や鉱物からラメをつくり、環境への負担を減らす努力をしているそうです。
- フェアトレード
LUSHのクリームに使用するカカオバターの原料であるカカオ。カカオ栽培の労働環境がよいものではないことはみなさんもご存知だと思います。他の国から誘拐され、連れてこられた多くの子どもたちがカカオ農園で、危険な農薬などを使い、奴隷として労働を強いられています。農園の家庭の子どもであっても全体の2/3ほどは学校に通ったことがないそうです。
2001年4月13日には、西アフリカで、10~14歳の子ども139人を乗せた船が消息を断った事件が報道されました。船に乗っていたのは近隣の国から連れて来られた子どもたちで、カカオ農園で働くために売り渡されるところだったといいます。報道によると、船は目的地の港で上陸を拒否され、引き返したのですが、最後は船に23人の子どもしか乗っていなかったそうです。処分に困った船長が子どもを投げ捨てたと疑われていましたが、真相はわかっていません。
こうした事実を受け、LUSHは、商品に使用するカカオバターの調達方式を一部フェアトレードからすべてフェアトレードに切り替えました。
このように環境だけでなく社会にも貢献していくLUSHの活動は、他にも数え切れないくらいたくさんありました。たとえコストや手間がかかっても、環境に対して真摯に取り組くんでいくLUSHの行動は本当に勇気あるものであり、称賛すべきだと思いました。
まとめ
次世代を担う、環境への関心の高いLUSHのショップマネージャーの方々はこれからの日本に必要な重要な発信源であると感じます。
また、健康被害や環境汚染に関わらず、目先の利益や低コストを理由として石炭火力発電所の計画が進んでいるのに対し、環境や社会への配慮を具体的な行動に移していくことのできるLUSH。石炭火力発電に力を入れている日本やその企業は、LUSHの勇気ある行動に習い、発電方法について見直してほしいと思いました。
ラッシュジャパン公式WEBサイト www.lush.co.jp
この記事を書いた人
- 気候ネットワークに所属されていた方々、インターンの方々が執筆者となっております。
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